山形第一聖書バプテスト教会(東原教会)

12月11日礼拝説教要約

「メシア預言③」（ルカ1章26～38節）　牧師　紺野真和

　　御使いが処女マリアに語った「その子は大いなる者となり、いと高き方の子と呼ばれます。また神である主は、彼にその父ダビデの王位をお与えになります。彼はとこしえにヤコブの家を治め、その支配に終わりはありません」の背景にある言葉を見る。

　第一アドベント礼拝でイザヤの預言「メシアは処女からお産まれになる男の子でインマヌエルと呼ばれる」ことを見た。第二アドベント礼拝ではミカの預言「メシアがベツレヘムからお生まれになる」ことを見た。イザヤもミカも同時代（BC700）の預言者である。彼らが握りしめていたメシア預言がある。それは二人から200年前（BC1000）に主がダビデと結ばれたダビデ契約である（Ⅱサム7：11ｂ～16、Ⅰ歴代17：10ｂ～14）。「わたしは、わたしの家とわたしの王国の中に、彼をとこしえまでも立たせる。彼の王座はとこしえまでも堅く立つ」（Ⅰ歴代17:10）。主はダビデにメシアが永遠に治める神の国の到来を約束した。この時から主にある民はこの約束を握りしめた。預言者イザヤもミカもそうであった。特にイザヤは「エッサイ（ダビデ）の根株から新芽が生え、その根から若枝（メシア）が出て実を結ぶ。」とダビデ契約にあることを伝えた。そしてその時から250年後、主の裁きによりエルサレムが滅ぼされる時代、預言者エレミヤは「見よ、その時代が来る。－【主】のことば－そのとき、わたしはダビデに一つの正しい若枝（メシア）を起こす。彼は王となって治め、栄えて、この地に公正と義を行う」（エレミヤ23：5）とダビデ契約を繰り返し預言した。捕囚時代、主にある民はメシアが治める永遠の神の国を待ち望み歌った。「わたしは　わたしの選んだ者と契約を結び、わたしのしもべダビデに誓う。わたしは　あなたの裔をとこしえまでも堅く立て、あなたの王座を代々限りなく打ち立てる」（詩篇89：3，4）。主にある民は、イスラエル王国時代も、南、北王国時代、エルサレムが滅ぼされる時代も、捕囚の時代も、帰還後も、紀元前1000年ごろに主がダビデと約束されたダビデ契約の成就を待ち望んだ。そして、ついにメシアであるイエス様がお生まれになられた。冒頭の御使いの言葉は、ダビデ契約に関する言葉である。

12月4日礼拝説教要旨

「メシア預言②」（マタイ2章1～12節）　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　牧師　紺野真和

　先週、私たちはイザヤ書を通して、メシアは処女からお生まれになる男子で、インマヌエルと呼ばれる方であること見た。今朝は同時代（BC700年頃）に活躍したもう一人の預言者ミカの預言を見て行く。彼はユダ王国にあった罪、異教の神々を礼拝する罪（1:5）、金持ちや支配者、預言者が公正を行わず不正を行い、貧しい人々から搾取していた罪（2:1、2、3:1～3、3：5、9～11）を責めた。その罪のゆえに王国に主からの裁き、エルサレムが滅ぼされる事（3:12）、バビロンに捕囚される事（4:10）を伝えた。しかし同時にメシアが来られ民を救うという希望を伝えた。その預言の一つが「ベツレヘム・エフラテよ、あなたはユダの氏族の中で、あまりにも小さい。だが、あなたからわたしのためにイスラエルを治める者が出る。その出現は昔から、永遠の昔から定まっている」、すなわちメシアがベツレヘムでお生まれになるという預言である。この預言以来、主の民は、主の裁きが始まったアハズ王の時も、ユダ王国が滅ぼされる時も、バビロンに捕囚された時にも、エルサレムに戻って来た時も、その後もベツレヘムでお生まれになるメシアを待ち望んだ。そしてミカの預言があってからおよそ700年後、ついにメシアが聖霊によってマリアの胎に宿られた。ヨセフとマリアは、マリアの胎に宿られた方が聖霊によるものであったので、イザヤの預言を通して、また御使いのことばを通してメシアであることを知った。しかし、当時マリアとヨセフが住んでいた場所はガリラヤのナザレであった。彼らはミカが預言したメシアはベツレヘムでお生まれになるという事がどのように実現するのだろうかと思い巡らしていたであろう。何と、主は皇帝アウグストゥスを動かされた。アウグストゥスは住民登録をせよという勅令を出した。そのため、ヨセフとマリアはヨセフがダビデの家に属していたので、ユダヤのベツレヘムというダビデの町に行かなければならなかった。そこで、マリアは月が満ちて男子の初子を産んだ（ルカ2:1～7）。イエス様こそメシアである。

2022年度 教会目標

共に生きることを通して神の国の拡大を目指す～神の国の拡大のために踏み出す～

　「それから主なヌンの子ヨシュアに命じられた。『強くあれ。雄々しくあれ。あなたはイスラエルの子らを、わたしが彼らに誓った地に導きいれるのだ。わたしが、あなたとともにいる。』」　申命記31章23節

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　新改訳聖書2017より