換気扇の掃除

「実に神はすべての人間に富と財産を与え、これを楽しむ
　　　ことを許し、自分の受ける分を受け、自分の労苦を喜ぶ
　　　ようにされた。これこそが神の賜物である。」
　　　　　　　　　　　　　　　　　伝道者の書５章１９節　　


　「あなたの好きなこと、得意なことは？」――私たちの教会学校の機関紙「こひつじ」の質問コーナーで質問を受けた時、私は即「換気扇の掃除」と書きました。
もちろん、最初からそんな受け止め方ができたのではありません。
家内から「換気扇の掃除をしてもらえませんか」と頼まれたとき、「なんでこんなベトベトのものを掃除しなければならないの……」と面倒がっていました。
しかし、あるときからそれが一転して、そのめんどうで苦しい仕事がすっかり好きになってしまいました。今では、「換気扇の掃除を……」と言われると（言われなくても）、喜んでしている自分があるのです。
本当に不思議ですが、神様がそうさせてくださったのだと思います。
　
ところで、この４月になって私は、町内会の環境衛生部長の役員を仰せ付かってしまいました。
忙しくて、とても引き受けられないとお断りしたのですが、様々な事情の中どうしてもお引き受けせざるを得ない状況になってしまったのです。
今の正直な気持ちは、「なんでこんなめんどうなことをしなければならないの……」と思わないでもありません。
しかし、あの「換気扇の掃除」を喜んでするように変えてくださった神様は、この仕事も心から喜びに変えてくださるのではないかと思わされています。
とするなら、これこそが神の賜物、贈り物に違いないのです。　
　　　　　　　　　　　　　　　　　
　 牧師　鳥居　完次