2005年 12月 01日
イエス様の与える水はなぜ渇かないのか |
教育シリーズ 第3回
佐竹 真次
ことば尻をとらえずに、子どもの発言を素直に繰り返してあげると、子どもは「受け容れられている」という安堵感を持ち、互いの間に温かくて積極的なコミュニケーションを維持しやすくなります。
私自身、しょっちゅう失敗していますが、その原則に戻ると、乱気流から脱出した飛行機のように、また何とか安定します。
読者のお一人がご家庭で「佐竹さんごっこをしよう」と言ってご家族と一緒にロール・プレイングをしておられるそうです。
「佐竹さんごっこ」はちょっと恥ずかしいですが、それでも、お聞きしてとても嬉しかったです。
さて、今日のお話しですが、イエス様は「わたしが与える水を飲む者はだれでも、決して渇くことがありません。」(ヨハネ4:14)とおっしゃいました。「渇かない水」とは何でしょうか?
ところで、交流分析という心理臨床の理論では、相手への対応(ストローク)のタイプを4つ(無条件の肯定的ストローク、条件つきの肯定的ストローク、条件つきの否定的ストローク、無条件の否定的ストローク)に分類します。ちょっと理屈っぽくてごめんなさい。
1)無条件の肯定的ストロークとは、「君は、この世の中でかけがえのない人
なんだよ」と、子どもの存在そのものを無条件に認めることばや行為です。
2)条件つきの肯定的ストロークとは、「テストではいつも良い点を取るし、
親を心配させることもないし、君はとても良い子だ」などと、子どもが失
敗しないときだけ認めることばや行為です。失敗すれば見捨てられるとい
う不安がいつもつきまといます。
3)条件つきの否定的ストロークとは、「暴力はいけないぞ」などと、不適切
な行動を否定したり罰したりすることばや行為です。
4)無条件の否定的ストロークとは、「おまえなんか生まれてこなければよか
ったんだ」などという、きわめつけの呪いのことばや行為です。継続的な
無視もこれにあたります。こう言われ続けると子どもは「自分は生きてい
る価値のない人間なのだ」と思い込むようになります。親としてこのよう
なことばは絶対口に出してはいけません。
条件つきの肯定的ストロークと条件つきの否定的ストロークは、親が子どもに対して日常的に用います。これらをうまく使うことは子どもをしつける上でとても大切なことです。
しかし、これらの条件つきのストロークだけで育てると、子どもの能力がついに限界にさしかかったとき、子どものエネルギーは枯渇し、いわゆる燃え尽き状態になってしまうことがあります。ひどい場合は重症の不安神経症になってしまいます。魂が渇くとはこういう状態かもしれません。
一方、人を最も勇気づけ、生きる力を与えるのは無条件の肯定的ストロークであるといわれます。
これが保障されている限り、子どもは適切な自尊感情と自己効力感と安心感と幸福感を持ち続けることができます。
つまり、子どもの魂はいつまでも渇きません。条件つきストロークによるしつけによっても燃え尽きません。
神様は言います。「あなたは高価で尊い。」(イザヤ43:4)、「きょう、わたしがあなたを生んだ。」(詩篇2:7)、「わたしは、あなたを見捨てない。」(ヨシュア1:5)。
私がどんな悪者であっても、イエス様ご自身が犠牲になってまでも助けてくださいます。
イエス様は究極の無条件の肯定的ストロークを与え続けてくださることがわかります。
これが「渇かない水」の性質の一つだと、私は思うのです。
次回は、子どもに無条件の肯定的ストロークを与え続けるコツについて考えてみたいと思います。

佐竹 真次
ことば尻をとらえずに、子どもの発言を素直に繰り返してあげると、子どもは「受け容れられている」という安堵感を持ち、互いの間に温かくて積極的なコミュニケーションを維持しやすくなります。
私自身、しょっちゅう失敗していますが、その原則に戻ると、乱気流から脱出した飛行機のように、また何とか安定します。
読者のお一人がご家庭で「佐竹さんごっこをしよう」と言ってご家族と一緒にロール・プレイングをしておられるそうです。
「佐竹さんごっこ」はちょっと恥ずかしいですが、それでも、お聞きしてとても嬉しかったです。
さて、今日のお話しですが、イエス様は「わたしが与える水を飲む者はだれでも、決して渇くことがありません。」(ヨハネ4:14)とおっしゃいました。「渇かない水」とは何でしょうか?
ところで、交流分析という心理臨床の理論では、相手への対応(ストローク)のタイプを4つ(無条件の肯定的ストローク、条件つきの肯定的ストローク、条件つきの否定的ストローク、無条件の否定的ストローク)に分類します。ちょっと理屈っぽくてごめんなさい。
1)無条件の肯定的ストロークとは、「君は、この世の中でかけがえのない人
なんだよ」と、子どもの存在そのものを無条件に認めることばや行為です。
2)条件つきの肯定的ストロークとは、「テストではいつも良い点を取るし、
親を心配させることもないし、君はとても良い子だ」などと、子どもが失
敗しないときだけ認めることばや行為です。失敗すれば見捨てられるとい
う不安がいつもつきまといます。
3)条件つきの否定的ストロークとは、「暴力はいけないぞ」などと、不適切
な行動を否定したり罰したりすることばや行為です。
4)無条件の否定的ストロークとは、「おまえなんか生まれてこなければよか
ったんだ」などという、きわめつけの呪いのことばや行為です。継続的な
無視もこれにあたります。こう言われ続けると子どもは「自分は生きてい
る価値のない人間なのだ」と思い込むようになります。親としてこのよう
なことばは絶対口に出してはいけません。
条件つきの肯定的ストロークと条件つきの否定的ストロークは、親が子どもに対して日常的に用います。これらをうまく使うことは子どもをしつける上でとても大切なことです。
しかし、これらの条件つきのストロークだけで育てると、子どもの能力がついに限界にさしかかったとき、子どものエネルギーは枯渇し、いわゆる燃え尽き状態になってしまうことがあります。ひどい場合は重症の不安神経症になってしまいます。魂が渇くとはこういう状態かもしれません。
一方、人を最も勇気づけ、生きる力を与えるのは無条件の肯定的ストロークであるといわれます。
これが保障されている限り、子どもは適切な自尊感情と自己効力感と安心感と幸福感を持ち続けることができます。
つまり、子どもの魂はいつまでも渇きません。条件つきストロークによるしつけによっても燃え尽きません。
神様は言います。「あなたは高価で尊い。」(イザヤ43:4)、「きょう、わたしがあなたを生んだ。」(詩篇2:7)、「わたしは、あなたを見捨てない。」(ヨシュア1:5)。
私がどんな悪者であっても、イエス様ご自身が犠牲になってまでも助けてくださいます。
イエス様は究極の無条件の肯定的ストロークを与え続けてくださることがわかります。
これが「渇かない水」の性質の一つだと、私は思うのです。
次回は、子どもに無条件の肯定的ストロークを与え続けるコツについて考えてみたいと思います。

by ybible63
| 2005-12-01 09:05
| ★教育シリーズ(子育て)