7月10日説教要旨 |
<ヘブル2:14~18>
こんなにすばらしい救い
牧師 鳥居 完次
本日の聖書箇所は、<ヘブル1章>からここまで取り上げられてきた「御使い」と、「人間」を比較対照することで、「御子イエス・キリストによる救いのすばらしさ」が語られている。
1.罪を犯し堕落した御使いは、死と滅びに定められている<2:16a>。「御使い」は人間より前に、神によって造られた霊的被造物である。しかし、その内の、ある数の御使いが罪を犯した。それが悪霊であり、そのかしらがサタン・悪魔<14>である。しかしながら、「神は、罪を犯した御使いたちを放置せず、地獄に投げ入れ、‥‥<Ⅱペテロ2:4>」、「大いなる日のさばきのために、永遠の鎖につないで暗闇の下に閉じ込められ<ユダ6>」たのである。つまり、罪を犯した御使いを神は救わず、助け出さない<16a>ということである。ところが、
2.罪を犯し堕落した人間を救うために、御子イエス・キリストは来られた<2:16b>。それにしても、御使いも人間も罪を犯したのだから、まさに「同じ穴のむじな」である。それなのに、神はこんな罪深い私たち人間を救い出そうとお決めになった。しかも、すべての人を救いたいとの願いをお持ちである<Ⅰテモテ2:4>。そのため、神は御子イエス・キリストを御使いとしてではなく、人間として世に遣わしてくださった。そして、主の十字架と復活を通し、私たち人間を悪魔の牢獄から解放してくださった<14、15>。今や、主にあって救われた者は、心からそのすばらしい救いを喜び賛美している。しかし、人間以上に御使いたちが喜んでいる<ルカ15:10>。御使いの方が、一人の罪人が悔い改めるときの神ご自身の喜びを、真に共有できているのである。御使いの喜びと賛美の声を深く感じ取り、神の喜びを共有していきたい。