6月23日説教要旨 |
良いわざに熱心に励める恵み <テトス2:11~15>
牧師 鳥居 完次
<テトス>は<テモテ>と同じパウロの牧会書簡。パウロは愛弟子テトスへ、行いにおいても教えることにおいてもあなた自身が「良いわざ」の模範になるように勧めた<2:7~8>。
1.「良いわざ」とは何か。①「良いわざ」は本来あった。世界が創造された時、「良いもの(わざ)」は本来そこにあった<創1:31>。しかし、②罪によって、「良いもの(わざ)」は失われてしまった。故に、③唯一まことの真理なるお方がこの世に来てくださり、まことの「良いわざ」を届けてくださった。即ち、神の真理に背を向け無視していた私たち罪人を救うために、神の救い主イエス・キリストがなして下さった贖いのみわざそのものである。
2.「良いわざ」に励める(ようになる)具体的な鍵(秘訣、根拠)は何か。それこそ、主イエス・キリストの来臨によってもたらされた「神の恵み」そのものである<2:11~13>。即ち、それが今日の私たちをも含めたすべての人々が「良いわざに熱心に励めるようになる」ことである。では、その具体的根拠はどこにあるのか。<3:5~6>にあるように、その恵みのわざを信じ受け入れた者の内に豊かに注がれた(ている)「聖霊」(キリストの真理の御霊)の力(働き)による、ということである。これこそ、生まれながらの肉の力によって行う義のわざでは決して行うことができない、神の義(まことに真実で、正しく、良いわざ)そのものである。パウロは、テトスがその事実を、確信をもって語るように願っている<3:8>。信じる者の内に今も豊かに注がれているキリストの真理の御霊(聖霊)の働き(力)によって、ますます「良いわざに励める(させていただける)神の恵み」に生かされ続けていきたい。