11月4日説教要約 |
牧師 鳥居 完次
<使徒>には、「教会」の奥義が明かされている。しかし、言い換えれば、「神の国」<1:3、28:31>の奥義が明かされていると言える。ユダヤ人に語られたペテロの説教に注目したい。
1.教会の要の石は、ユダヤ人たちが捨てた石(主イエス・キリスト)である<4:11>。イスラエル(ユダヤ)人にとって「家」とは、「神の家」。原型は「神の幕屋」であり、約束の地に定住後「神の宮(神殿)」となった。時に、ユダヤ人たちはそれを商売の場としていた。そこに主イエスが来られ、「この神殿を壊してみなさい。わたしは、三日でそれをよみがえらせる」と言われた。その通り、キリストの十字架と復活によって、救いの福音がもたらされた。しかし、当のイスラエル人はその福音をも頑なに拒み続けた(今も)。故に、福音は異邦人に送り届けられることになった<28:28>。まさに、教会(神の国)の奥義である。
2.教会の中心は、唯一主イエス・キリストであり、この方以外に救いはない<4:12>。「生ける神の家」としての教会の奥義にとって、最も大切なところは家の中心である。それこそ、幕屋~神殿にとっての聖所・至聖所であり、神の箱、即ち、神のことばである。その意味で、確かに神の愛と真理のことばが人となって(受肉されて)私たちのもとに来られたのである<ヨハネ1:14>。故に、このお方(主イエス・キリスト)こそ、神と人との間の唯一の仲介者であり<Ⅰテモテ2:5>、この方以外に私たちが救われるべき名はどこにもない<4:12>(<ヨハネ14:6>)。この「教会の奥義」をしっかりと確認するとともに、その計り知れない「神の国の奥義」の招きの中に私たち(私)も入れられたことを心から感謝したい。