9月23日説教要約 |
牧師 鳥居 完次
四福音書の中で<マルコ>は一番短い。主イエス・キリスト来臨の意味も、簡潔にまとめてある。「時が満ち、神の国が近づいた。悔い改めて福音を信じなさい。」<1:15>である。
1.「福音」とは何か。それこそ、マルコがまず伝えようとした「神の子、イエス・キリストの福音」<1:1>。即ち、永遠の神が歴史の中に介入されたことによって、もたらされたものである。しかし、その「神の子」が「人の子」として受肉されたことによって、罪人の罪を完全に贖うことができた(る)<10:45>。ここに、罪と死からの救いという「福音」の真の意味が明らかにされた。では、その「神の子、イエス・キリストの福音」を私たちが
2.「悔い改めて(福音を)信じる」とはどういうことか。<マルコ>の最後に、「弟子たちは‥‥福音を宣ベ伝えた。主は彼らとともに働き、‥‥」<16:20>とある。この箇所は、マルコの直接の筆によるものか断定できない。とは言え、この「主」は「復活の主」であり、その意味ではマルコもこの「彼ら」の中に入るはず。しかし、マルコは決して模範的な宣教者ではなく、失敗頓挫の経験者である<使徒13:5>。が、主の前に悔い改め(へりくだり)、主にあって役に立つ者と認められた<Ⅱテモテ4:11>。まさにそれが、マルコが示そうとしていた「神の子、イエス・キリストの福音」の中身・本質である。その意味で、マルコは「福音のはじめ」<1:1>の続きを自らが引き継いで行なっていったと言える。私たちも マルコと同じように「神の子、イエス・キリストの福音」を心の中にしっかり受け止め、主の前に更に更にへりくだり、みことばの約束通り、復活の主のいのちに生かされて歩んでいきたい。