8月20日説教要旨 |
牧師 鳥居 完次
<詩>は、聖書中最高のページ数を誇る。5巻に分かれ、全部で150篇。内容も実に様々で、まさに信仰者の人生行路そのものである(「道」が多く登場する)。<詩37>に注目したい。
1.「あなたの道を主にゆだねよ。‥‥ 主が成し遂げてくださる。」<5>。自分は何もしないで主に任せれば、主が成し遂げてくださる、ということではない。自分の限界まで努力し、その暁にすべてを主にゆだねれば主が成し遂げてくださる、でもない。まことの神は、神の国に向かって生きる私たち(私)の人生行路のすべての導き手であり、常に変わらぬ道連れである。今や、主イエス・キリストご自身が私たち(私)のまことの羊飼いであるから、次の角の曲がったところに何があるのか、私たち(私)は心配しなくてもいい。とにかく、主なる神(イエス・キリスト)との交わりに集中すれば、もうそれでいい。神の国に向かって進む全行程を熟知しているまことの羊飼い「主」が、慎重に導いてくださるという約束である。
2.主とともに神の国に向かって生きる道は、必ずや次の二つの祝福に与る。①約束の地(神の御国の地)を受け継ぐことができる<9、11、22、29、34>。②主に喜ばれる道である<23>。換言する(視点を変える)と、「ああ、これで(この道を歩んで)本当によかったのだ」という満足と平安が与えられる、ということである。しかし、それは必ずしも、自分が思い願ったような形で人生を終えることができる保証がある、ということではない。いや、むしろそれとは全く逆の場合も少なくない。しかし、驚くべきことに、そこに満足と平安があるのである。一人一人神の国に向かって主とともに生きる道を、喜んで歩んでいきたい