7月9日説教要約 |
牧師 鳥居 完次
<ネヘミヤ>は、イスラエル(ユダヤ人)の約70年に及ぶバビロン捕囚後の歴史である。ネヘミヤの指導によってなされた城壁再建工事の背後にある「ネヘミヤの祈り」に注目したい。
1.ネヘミヤの指導による城壁再建工事の経緯<1~6章>。エルサレムの城壁がくずされたままの状況を聞かされたネヘミヤは、その後の数日間の断食の祈りによって、エルサレム帰還が許され、城壁再建工事に取りかかった<1~3章>。が、すぐに邪魔が入った。しかし、ネヘミヤのとりなしの祈りによって、工事はさらに進んで行く。ところがまたまた妨害が入る。しかし、ここでも彼は瞬間瞬時の祈りに導かれていく<4章>。こうして、いよいよ完成に近づいた<6:1>。が、すぐに敵は妨害に取りかかる。しかし、ここでも瞬間の祈りに導かれ<6:9、14>、遂に城壁は完成した<6:15>。が、その後も妨害の手は、やむことがなかった。しかし、ネヘミヤの瞬時の祈りは、その都度その都度最後まで続いた<13:31>。
2.ネヘミヤの指導による城壁再建工事の今日的意味。破れ口を完全に残さずに城壁を再建することは、歴史が証明の如く誰も出来ない。元より、城壁の役目は、安心と平和が与えられることである。その意味で、そこに本当の平和の君であるお方(主イエス・キリスト)が来られ、城門が設置されたことによって完全な平安(救い)が実現した<ヨハネ10:9>。とは言え、依然外敵の攻撃はなくならない。しかし、ネヘミヤがその都度その都度なし続けた祈りの意味は大きい。何よりも、信仰の創始者であり完成者(勝利者)である「主の御名によって」祈れること<ヨハネ16:24>、真の平安を持てることを感謝したい<同16:33>。