2月26日説教要約 |
神が望む真の王はどこに<Ⅱサムエル7:1~17>
牧師 鳥居 完次
<Ⅱサムエル>の内容は、<Ⅰサムエル>のサウル王失脚の後に登場したダビデの治世の記録である。まさに神に(愛された)ダビデの出現によって、イスラエルの王国が確立した。
1.神と人とに愛されたダビデの勝利<5章>。 ヘブロンからエルサレムに首都を移し、40年間全イスラエルとユダを治めた。宿敵ペリシテとの戦いにも、万軍の神、主がともにおられて、行く先々で勝利〃。まさにダビデは理想の王であった。ダビデの治世は、ユダヤ人の歴史において真に最もすばらしい時代であった<8~10章>。しかし、彼は(も)失敗した。
2.罪を犯したが赦されたダビデの影と光。最大の罪はバテ・シェバ事件である<11章>。姦淫の罪を覆い隠そうと、殺人の罪を犯してしまった。しかし、ダビデは預言者ナタンによって神から罪を指摘されると素直に悔い改め、あわれみによって罪の赦しを受けることができた<詩51篇>。確かにダビデは理想の王のモデルである。が、完全ではない。真の王こそ、預言者ナタンが<7:12~16>に指し示したお方である。ダビデも、そしてその子ソロモンもなし得なかった完全な王としての使命を成し遂げてくださった主イエス・キリストである。真の完全な覇者として、人々の血を流すのでなく自らの血を十字架の上で流し、更に死者からの復活によって、神と人との間を仲介する真の平和の王としての役割を完成され、今や神が望む真の王国が到来した。とは言え、それは心の中の御国である。しかし、文字通り目に見える形の完全な神の国が来るとの約束がある<黙21~22章>。その再臨のキリストを、王の王、主の主として心にしっかり受け止め、生かされている地で御国を打ち立てていきたい。