1月8日説教要約 |
<士師記2:6~23>
主のあわれみに真に応える牧師 鳥居 完次
<士>は<ヨシュア>の続き。ヨシュアの死後、約束の地を徹底的に征服できず不従順を繰り返し、その度に主があわれみの救い(愛)の手を差し伸べて下さった連続の記録である。
1.<士>の不従順のパターンの内容<11~23>。①主の目の前に悪を行う。②様々な苦難に襲われる。③あわれみを求めて叫ぶ。④主が士師を遣わし救い出してくださる。<士>には12人の士師が登場するが、内6人の士師(オテニエル、エフデ、デボラ、ギデオン、エフタ、サムソン)が①~④の典型例である。それにしても、よくもまあこんなことが何度も行われたものである。もちろん、その背後にある「主があわれまれた(愛された)」<18>がすべてである。が、それにどこまでも甘えて繰り返していくことが主のみこころではない。
2.<士>の不従順のパターンが私たちに指し示しているメッセージ。「主のあわれみのわざ」とは、「私たちを真の安息の地に導いてくださること」と置き換えることができる。確かに、主はモーセの後、ヨシュアを用いて民を約束の地(安息の地)に導いてくださった。が、それは<士>が示す通り、一時的に平安が訪れたかに見えたが真の安息ではなかった。それ故に、主ご自身がなして下さる「完全なあわれみのわざ」による以外に真の安息はない。その通り、「安息日の主」である主イエス・キリストが(第7番目の完全な士師・救い主として)この世に遣わされ、キリストの十字架と復活のみわざを通して真の安息をもたらしてくださった。故に、今や主を信じる者の内に生きて働く神のみことばが、真の安息(平安)へと導いてくれるのである<ヘブル4:8~12>。これが「主の完全なあわれみのわざ」である。