12月15日礼拝説教

「ヨセフの決断」（マタイ1章１8～25節）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　牧師　紺野真和
　ヨセフはマリヤとの結婚が決まっていて喜びに満たされていた。そんな時、ヨセフの耳にマリヤが妊娠しているという話が届いた。ヨセフはどうしてと思ったであろう。自分には身に覚えがない、清純なマリヤにかぎって誰かと不貞を働いたとは考えられない、誰かに乱暴されたのだろうか。ヨセフは喜びから絶望に突き落とされた。その中で彼はマリヤとひそかに離縁することにした。その時御使いがヨセフの夢の中に現れ、ヨセフにマリヤの胎に宿っているのは聖霊によるものであることとその方は救い主であることを伝えた。ヨセフはマリヤが救い主の母に選ばれたことを知った。しかし、御使いが伝えたのはそのことだけではなかった。ヨセフに「恐れないであなたの妻マリヤを迎えなさい」と伝えた。すなわちヨセフが救い主の法的な父親となることである。この時ヨセフは躊躇や不安や恐れを抱えたであろう。貧しく、地位もない彼は自分がイスラエルの民が長い間待望した救い主の父親となるのにふさわしいのだろうか。また聖書を良く学んでいる律法学者でもない自分が救い主を育てていく事ができるのだろうか。更にマリヤの妊娠はナザレの町でスキャンダルであった。自分もその中に巻き込まれ、人々から白い目で見られるという恐れもあったであろう。しかしヨセフは、神様を信頼し救い主の父となることを決断した。この決断の結果、彼は様々な困難な道を通ることになるが、神様が共におられる方であることを体験を持って知った。私達も神様から二つの大切な命令、神様を愛すること、隣人を愛することの命令が与えられている。そのことは、密室で、家庭で、職場で、学校で、教会で、地域社会で実践されていく。毎朝、主の助けを信じ、主に従って行く決断をして日々送って行こう。