12月16日説教要約

「家畜小屋で生まれた救い主」（ルカ２章1～７節）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　牧師　紺野真和
　神様の御子であり、救い主であるイエス様は、ローマ皇帝の宮殿ではなく、ヘロデ大王の王宮でもなく家畜小屋でお生まれになった。イエス様が寝かせられた所は、黄金のベット、シルクのシーツではなく、飼い葉おけであった。どうして全世界の救い主がそのような場所でお生まれになったのか。それは宿屋には彼らのいる場所がなかったからである(7節）。宿屋が満員であったのかもしれない。もっと想像するならば、宿屋にいる誰一人として自分を犠牲にしてまでは場所を提供しなかったということである。あるいはマリヤが臨月であったので、もし生まれたら他のお客さんに迷惑がかかると思い宿屋の主人が部屋をあけなかったのかもしれない。更にお生まれになられた後も、赤ちゃんが生まれたのに気が付いた人がいたと思われるが、誰もイエス様に部屋を提供しなかった。この場面を思い巡らしている時、一つのコントラストに気づかされた。それは部屋を提供しなかった人々の姿と神様の姿である。イエス様は何のためにこの地上に来られたのか。それは私たちを神様の子どもとして迎えてくださるためである。人々はイエス様を拒絶したが、神様は私たちを家族に迎え入れてくださるために独り子を送ってくださった。そして信仰者は神様の息子、娘に迎え入れられた者である。人々の姿と神様の姿は対照的である。さて神様の子供に迎え入れられた私たちの生き方は何か？今度、隣人に自分の心の部屋を提供していくことである。そのことを神様は喜ばれる。しかし無理に自分の部屋をこじ開けてはならない。もしそうするなら隣人のための部屋は冷たくぎすぎすしたものとなる。私たちは神様の子どもとして憩う時に隣人への部屋を持つ事ができる。クリスマスの時、神様の御前に憩い、私たちの心に隣人を迎えよう。