10月14日説教要旨

　　　　　　　御子が明かされた神の姿＜ヘブル１：１～３＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　牧師　鳥居　完次
　本書は冒頭から本題に入っているようだ。むかし（旧約時代）預言者たちを通して語られた神は、この終わりの時（新約時代）には御子イエス・キリストによって語られた、と言う。
　１．御子イエス・キリストは、旧約の預言者が指し示している対象である。確かに、キリストは神のことばを語るという意味では、預言者としての働きを担われたと言える。しかし、御子キリストは預言者にまさるお方である。いや、旧約の預言者たちが指し示していたお方そのものであった。それ故に、御子イエス・キリストは、旧約のあらゆる預言者のように「主の御告げ」とか「主は仰せられた」とは言われなかった。「わたしはあなたがたに言います」と、永遠の神ご自身のことばであるご自分の権威に立って、はっきりと語られたのである。
　２．御子イエス・キリストは、神のことばとして神ご自身を完璧に啓示された。「御子は神の栄光の輝き、また神の本質の完全な現れである」＜3a＞。それにしても、「神の本質」とは何か。それこそ「神は愛です」であり、まさに御子イエス・キリストのうちにこの神の満ち満ちた愛が形をとって宿っていると言える。そして、それが具体的にはイエス・キリストの十字架と復活のみわざ（出来事）において現された（示された）のである＜Ⅰヨハネ4:9～10＞。その意味で、神の御子イエス・キリストが明かされた神の姿とは、「神は愛である」ということに他ならない。聖書は「神の愛（神は愛である）」で貫かれている。まさに聖書は「神からのラブレター」である。それ故に、私たちはこの聖書を通して神ご自身が語っておられる神の愛のことばに耳を傾けていきたい。そして、それに喜んで応答していきたい。