8月19日説教

問題の真の解決はどこに
＜申命記21:18～23＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　牧師　鳥居　完次
　＜申21章＞には、約束の地（カナン）で起こりうる様々な問題に対する対処の仕方が教えられている。このところで特に注目すべき問題は、＜21:18～23＞にある二つの項目である。
　１．その当時の意味、旧約的意味。
①親に逆らう子に対するさばきについて。その罰は、なんと石打ちによる処刑である。イスラエルでは、父母は神の代理人の立場にあったので、父母に逆らうことは神に逆らうことと同じとみなされた。
②処刑した者を木につるした場合の処置について。その日のうちに必ず埋葬するようにと定められていた。木につるされた者は、神にのろわれた者だからである。何よりも、約束の地を汚してはならないからである。
　２．今日的意味、新約的意味。それにしても、「人が死刑に当たる罪を犯して殺され、‥」＜22＞とは、よほど悪いことをした者であろう。しかし、先程の親に逆らう子に対するさばきのところに照らし合わせてみると、私たち罪人は本来すべてこの＜22～23＞が適用されるべき者である＜エペソ2:3＞。しかし、何と考えられないことに、神は罪人の私たちを罪ののろいから救う道を用意してくださった。
　即ち、主イエス・キリストは私たちのためにのろわれたものとなって、私たちの負うべき罪ののろいを十字架にかかり受けてくださり＜ガラ3:13＞、三日目に復活されて罪のきよめが完全であったことを証された。ここに、罪ののろいからの解放という大問題の真の解決（十字架による救いの恵み）が与えられた。それこそ、
私たちをすべての不法から贖い出し、しかしそれで終わらずに、良いわざ（十戒が要求する）に熱心な者へと造り変え（きよめ）てくださる、驚くべき神の賜物である＜テトス2:14＞。